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株式投資・短期売買を成功させる日本株短期売買研究会
トレードにおける心理面の影響
トレードで間違いを認めるのはとても苦しい
 意外に思う方が多いのですが、トレードには精神的な面が大きく影響します。
例えばあるトレードで損を出した時を考えて見ましょう。人間ですからトレードで読みが外れて負けるととてもつらくなります。損をして悔しくなります。負けが続くと自分がちっぽけに思えることもあります。
負けるということは、自分が下した判断が間違っていたということです。自分の間違いを認めるのはとても苦しいものなのです。

 反対にトレードで勝つと嬉しいです。まぐれで勝ったとしてもとてもウキウキしてきます。何度か勝ちが続くと、自分がとても凄い人間に思えてきます。「俺はトレードの天才だ!」と思うことさえあります。
天下を取った気分になる時もあります。

 これらはフツーの人間ならフツーに抱く当たり前の感情と心理状態です。
でも、この精神状態がトレードに影響を及ぼして、利益を小幅にし、損失を膨らますことがあるのです。

 トレードを長く続けていると負けが連続して続くことがあります。連続して負けが続いていると自信がなくなります。そしてある日のトレードで予想どおりに株価が動いて利が乗っていたとしても「今日も負けるんじゃないか?」という思いが頭をよぎり、小額の利益を確保するために手仕舞いをして「勝ちに走る」場合があります。このようにして「勝ちに走る」と表面上は「トレードに勝利した」ので、精神的には当然ウキウキして嬉しいのですが、実はこれをやっていると利は貯まりません。 

 違う例え話でもっと具体的に説明しましょう。。
あなたがデイトレードをしていると想像してください。
あなたの手法は「オープニングレンジのブレイクアウト」だとしましょう。
「オープニングレンジのブレイクアウト」とは、ある銘柄を寄付きから観察し、寄付きから一定時間(例えば30分間)の高値を上抜けば買いでエントリーする、というものです。
手仕舞いのルールは利が乗った場合は、10分ごとに利益の50%にトレイリングをつけて後追いし、30分のオープニングレンジの下限を下抜いたらロスカットとします。

 例えば以下のような日々があったとしましょう。

<1日目>
 ある銘柄の寄付きから30分間の高値が500円だとしましょう。
あなたはこの500円の上にある、501円や502円の気配値にでている売板が減少を始めた(板が喰われ出した)ので、502円で指値でエントリー(購入)をしました。案の定、30分の高値を超えてから株価は上昇し512円にまで上昇しました。
この時点で利益は10円です。

 あなたはここで「利益の50%が無くなる507円まで株価が下がったら、エグジット(売却)する。」ことになります。
その後、株価は522円まで上昇しました。利益は20円になっています。
今度は利益の50%が無くなる512円まで下がったら、エグジットです。
その後、株価は512円まで下げたので、あなたは512円でエグジットします。

 結局、この日は10円の利益となりました。
(実際には512円に株価が落ちてきた時点では512円では売れないのですが、話しを分かりやすくするために単純化しています。また手数料、税金、スリッページは無視して話しを続けます。)

<2日目>
 今日の注目銘柄は30分間の高値が700円です。
あなたはこの700円の上にある、701円や702円の気配値にでている売板が減少を始めた(板が喰われ出した)ので、702円で指値でエントリー(購入)をしました。ところが702円から上がらず、値が下がってきてしまいました。

 ルールでは30分間の安値である695円を下抜いたらロスカットです。
何度か上げ下げしていたのですが、結局、この日は30分間の安値である695円を割ったので695円でロスカットとなりました。今日は7円の損失です。

<3日目>
 今日の注目銘柄も30分間の高値が700円です。
あなたはこの700円の上にある、701円や702円の気配値にでている売板が減少を始めたので、702円で指値でエントリー(購入)をしました。ところがまた、今日も702円から上がらず、値が下がってきてしまいました。昨日と同様にもしも30分間の安値である695円を下抜いたらロスカットするのがルールです。

 値がさらに下がり、695円を下抜いてきました。あなたはかなり不機嫌です。
「何でだよ!ちくしょー。」
ここでエグジットしてしまうと、3日間のトータルが大幅な損失となります。

そうこうしているうちに690円になってしまいました。(*1)
損失が拡大しています。

「どうしようかなぁ。エグジットしようかな?」
ところが、幸運なことに時間と共に株価は値を戻し、なんと712円まで値を上げてきました。
「ラッキー!」です。
ついさっきまで損失だったのに、今では利益まで出ていることになります。

 「またすぐに下げるんじゃないか?」と思い、あなたは不安です。
「下げないうちにエグジットして、利益を確定してしまおう!」ということで、712円でエグジットして10円の利益確定をしました。(*2)

3日間のトータルで13円の利益が出ています。素晴らしい!?

 さて、この3日間で問題となる点はどこか分かりますか?

損失は限定し、利益は伸ばす
 (*1)のところで自分の「30分のオープニングレンジの下限を下抜いたらロスカット。」というトレードルールを破っています。これはトレーダーが行ってはいけない行為です。
これを「損失は限定し、利益は伸ばす。」という視点から見ると(*1)では、損失は限定しなくてはいけないのに、「損失を拡大」させています。

 そして(*2)では利益は伸ばさなくてはいけないのに、「また下げないうちにエグジットしてしまおう!」ということでトレイリングもつけずに「利益を限定」してしまっています。ルールは「利が乗った場合は、10分ごとに利益の50%にトレイリングをつけて後追いします。」です。
結果的には利益を伸ばすのではなく利益を限定してしまっているのです

 結果として利益が出ているからOK・・・・・ではいけません。
資産を増やすには「損失は限定し、利益は伸ばす。」しかないのです。
でも大半の投資家は1回1回のトレードで損を出したり、負けることが嫌で、利益を伸ばすことなく「限定して」しまったり、損失を認めるのが嫌で「損を限定せずに放っておく」ことが多いのです。

 何度か結果オーライで上手くいくと、それがトレードスタイルになります。
これを行っていると「継続した資産の増加」は達成不可能になります。
いつかとんでもない損失をこうむることになります。
本当です。経験から話しています。
あなたは常に「損失は限定し、利益は伸ばす。」ことを心掛けないといけません。

 このように感情が、トレードに影響を与えて利益を限定してしまうことが多いのです。人の心にある勝ちにこだわる気持ちが、利益を限定してしまい、その後の大きな利幅を得る可能性を自ら放棄してしまうのです。もちろん思ったほど利が乗らず値を下げてロスカットになり、負けトレードになるかもしれませんが、その場合にはロスカットを行い、負けを受け入れる「だけ」です。

 逆に、損失が出ている時には、この反対のことを行う人が多いのです。
値動きがシナリオと逆に行き、損失が出ている時に「なーに、またすぐに値を戻すさ!」と考えてロスカットをせずに結局損失幅を広げるのです。負けを認めたくないのです。
限定すべきは「損失」のはずなのに、これでは「損失を伸ばしている」ことになります。

 負けトレード、ロスカットという「結果」に現れる間違いや失敗はトレードで利益を上げるためのコストだと頭では理解している人も多いのですが、負けることやロスカットには苦痛を伴いますので通常の心はこれを除外しようと考え始めます。そこで負けを認めずに保有し続け、塩漬銘柄の出来上がりとなります。この感情に支配されると「心理面・感情のワナ」から抜け出せなくなってしまいます。

 これは上記で説明したデイトレードに限ったことではありません。スイングトレードでもポジショントレードでも心理的には全く同じことをする投資家がほとんどです。

 精神面に引っ張られると安定したトレードは出来ません。
では、精神面に引っ張られないようにするにはどうしたらよいでしょうか?

 それはトレードルールをしっかりと確立し、そのルールを守る、以外に方法はありません。
「どういう条件になったら買う。あるいは売る。」「いくらで買う。売る。」「いくらになったらロスカットする。」というトレードルールを確立して、淡々とそれを実行することです。

 


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